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南無三、あるいはサンタ・マリーア

 自分の撮り続けている写真に、とくにテーマなどはない。ただ、「それ」に遭遇したときは、是が非でも撮りたい。最近では構えながら間に合うか微妙なときなど、柄にもなく「神様」などとつぶやいたりする。このときも、たしか祈った。
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by solalyn | 2018-06-06 19:32 | PROPOS | Comments(0)

それはサンチョパンサが乗せられて何度も放り投げられるやつ

 こんばんは。

先日、行きつけのギャラリーバーで飲んでいるときに、ご近所さんでなかよしの女性が、展示されていたクリエーターさんで「小田ロケット(おだろけっと)」さんという方の作品を観たあとで放った言葉が忘れられません。彼女、こう言ったんです。

「…んんー?『オダグチ・ケット』さん?そんなひといた??」

ではでは。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Foma Fomapan 400 f8 1/500
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第2回プラチナブロガーコンテスト



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by solalyn | 2018-05-18 18:57 | PROPOS | Comments(0)

ぼやぼや

 あ、どうもゴブタサしております。「子豚さん」ならかわいいんですけどね。撮れてはいるし、取れ高もそこそこ(当社比)あるんですけど、なんというかこうですね、

アップする気にならない

とまあ、こういうわけでして。ではでは取り急ぎ。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Foma Fomapan 400 f2 1/15
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第2回プラチナブロガーコンテスト



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by solalyn | 2018-05-15 02:01 | PROPOS | Comments(0)

縄抜け

 (略)、逆柱(さかばしら)などという迷信があって、新築の家が、どこからどこまで、申し分なく出来あがると、かえって、「魔がさす」から、一本だけは、わざと柱を逆(さかさ)に立てて置く、というのです。


― 里見弴「文章の話」より ―
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第2回プラチナブロガーコンテスト



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by solalyn | 2018-03-14 18:50 | WORDS | Comments(0)

浮浪雲

 「あのさー、たくちゃん。『アメリカは』とかひとつにまとめて言うなよ。おまえ、アメリカ人全員知ってるわけじゃねえだろ」

二十年前、そう言って若造だった俺をたしなめてくれた同級生のシンジも、いまは行方知れずだ。
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第2回プラチナブロガーコンテスト



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by solalyn | 2018-02-20 20:09 | PROPOS | Comments(0)

新年のご挨拶

 翌朝、八時過ぎに目を覚ましたとき、自分が新しい人間になっていることに天吾は気づいた。目覚めは心地よく、腕や脚の筋肉はしなやかで、健全な刺激を待ち受けていた。肉体の疲れは残っていない。子供の頃、学期の始めに新しい教科書を開いたときのような、そんな気分だった。内容はまだ理解できないのだが、そこには新たな知識の先触れがある。

― 村上春樹「1Q84」より ―

 あけましておめでとうございます。一休宗純ではないですが、今年も用心しいしい、このドラゴンワールドの探索を続けたいと思います。お互いどうぞよい旅を。
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by solalyn | 2018-01-05 01:43 | WORDS | Comments(0)

悪魔を憐れむ歌

 それから、先の事は、あらゆるこの種類の話のように、至極、円満に完(おわ)っている。即(すなわち)、牛商人は、首尾よく、煙草と云う名を、云いあてて、悪魔に鼻をあかさせた。そうして、その畑にはえている煙草を、悉く自分のものにした。と云うような次第である。

が、自分は、昔からこの伝説に、より深い意味がありはしないかと思っている。何故と云えば、悪魔は、牛商人の肉体と霊魂とを、自分のものにする事は出来なかったが、その代(かわり)に、煙草は、洽(あまね)く日本全国に、普及させる事が出来た。して見ると牛商人の救抜が、一面堕落を伴っているように、悪魔の失敗も、一面成功を伴っていはしないだろうか。悪魔は、ころんでも、ただは起きない。誘惑に勝ったと思う時にも、人間は存外、負けている事がありはしないだろうか。


― 芥川龍之介「煙草と悪魔」より ―
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by solalyn | 2017-12-13 00:01 | WORDS | Comments(0)

アオハルの話

 三週間ほど前のことだ。

高3の息子を助手席に乗せて、近所のブックオフに向かっていた。しばらく走っていると息子が、「バンプオブチキンの新しい曲かけてもいい?」と聞いてきたのでいいよと答えた。彼のiPhoneからその曲が流れだしたとき、ああ、こりゃ聞いたことがあるな、と思ったので、「これってさ、『アオハルかよ』の曲?」と尋ねると、そうだよと返事が返ってきた。しばらく二人で黙って聞きながら走った。ふと柄にもなく感慨めいたものが湧いてきたので、それがつい口をついて出た。

「坊っちゃんはいま、というか、これからがアオハルなんだもんなあ。俺のアオハルはオカ君が死んで終わったなあ。まあ40近くまでだから、それでもずいぶんと長い方だったと思うけどね」

その日は雲が多い日だった。時々晴れ間があるかな、というような日。そのまましばらく走っていると視界の左側で息子がしきりに右腕で顔を拭っているのが見えた。泣いていた。ぼくに気取られないように、声を殺して。

だからぼくもまったく気づかないふりをして、いつも通りチンポコやらウンチョスやらの話をした。そうしてふたりでゲラゲラ笑った。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f5.6 1/50
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by solalyn | 2017-11-10 15:42 | PROPOS | Comments(0)

写真展「ひととひかり」を開催します。

【2017個展 跋文】

「君は船に乗った。航海した。陸に着いた。上陸したまえ
- マルクス・アウレリウス-

五年前に親友が自殺した。昨年の暮れには妻が自殺未遂をし、今年の初めに大叔母が死んだ。

マルクス・アウレリウスが書いたように、人生が航海だとするならば、『死』に遭ってからが、ほんとうの船出な気がする。『死』が、『生』という船に食料を積み込む。そうすると帆は風を孕みはじめる。

この写真展は、『死』を主要なテーマにしています。死がシームレスに生と繋がっている感じをぼくの写真と文章で構成しています。観終わったあとに、生死の狭間に浮かんでは消えるよろこびや光を感じていただけたら幸いです。


大橋 拓(写真家)


大橋拓 写真展「ひととひかり」
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f41/125
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by solalyn | 2017-09-03 18:55 | PROPOS | Comments(0)

ぜんぶ

 先日、仕事の撮影の合間に、見知らぬ街を稼がないほうのカメラを持ってほっつき歩いていたときの話。

ちょうど丘の上から駅前の喫茶店に向かって道を下っているときに、女の子たちの話声が聞こえてきた。キャーキャー言っている。中学生ぐらいかな。ちょうど下校の時間か。だんだん声が近づいてきた。

「はい!1、○○君、2、○△(呼び捨て)、3、○□先輩。さてどれでしょう!」

間髪入れずに他の子が口々に○○君だの○□先輩だのと答える。

「ブーッ。ちがいますっ」

少女たちがほんのひとときしかとどまることができない、あの時期特有の輝かしい笑い声をはじけさせる中で、問いを発した少女は高らかに宣言した。

「正解は、全部でした!」
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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by solalyn | 2017-06-03 00:38 | Comments(0)