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なにも ない ところ へ

過日、友人と散歩をした。ぼくの最寄駅から数駅先へ行った町だ。


駅前からぶらぶらと知人の経営する古書店に立ち寄り、すこし話をした。

写真を撮り歩いてきたことを告げると、彼は笑いながら、

「なんにもないでしょう」

といった。ぼくらはなんとなくそわそわして、しばらく黙ってしまった。


そのあとまた二人でぶらぶらと次の駅まで歩いた。道中、いろいろと出っくわす。


空き地にナゾのボーリングの球。

街道。

商店街。

「チ・ヨ・コ・レ・イ・ト」をやる女子たち。

三人で取っ組みあって、奇跡的に三国鼎立して静止状態に入った男子。

公園と犬の置物。


写真家でもある友人が歩きながらぼくにたずねる。まるでひとりごとみたいに。

「『なんにもない』ってよく聞くけど、なにがあったら『なにかある』ことになるんだろうね」

ぼくはなんにもいえなくって、

「そうですねえ」

なんて答えながら二人で夕暮れの、見知らぬ駅前を歩いた。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Ilford XP2-Super f8 1/500
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by solalyn | 2013-01-12 21:44 | PROPOS | Comments(4)
Commented by kentilford at 2013-01-14 20:39
何か見つけなさいって言われているみたいで
耳が痛いです(苦笑)
Commented by solalyn at 2013-01-14 23:07
いやー、なんか友人のことばが妙に耳に残ってしまって。
結局、自分の気持ちを新鮮に保てるなら、どこでもいいのかなぁ、って。もちろん、旅行が効くときは旅行がいいんだと思いますしね!
Commented by orion_s at 2013-01-15 08:54 x
素敵です。
いつもの事ながら、バックの空が良いですねぇー。
写真の余白ではなく、メッセージやストリーさえ感じます。
Commented by solalyn at 2013-01-15 19:47
ありがとうございます。

そうですね、これはなんというか、全体にぐっと来たんだと思います、このとき。
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