おとうさんとぼく

22歳の冬だった。二人きりの時を見計らって、父さんに卒業後は芝居をやりたいと話を切りだした。

僕は父さんに自分の夢を語った。随分語った。その間、ずっと黙って聞いていてくれた。

父さんのことは軽蔑していた。若い頃画家になる夢をあきらめた臆病な小市民だと。

僕がすっかり話し終わると、父さんは意外にもあっさりと承諾してくれた。「君の人生は、君が決めればいい」と。

そのあとに、父さんは続けて言った。

「俺は、若い頃、絵描きになる夢をあきらめた。でも、そのおかげで、お母さんに出会えて、君やまどか(妹)にも出会えた。俺は幸せだ」


その後、いろいろなことがあった。僕は芝居をあきらめて、今は写真をやっている。時々父さんの言ってくれた言葉を思い出しながら。

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DATA:Yashicaflex C Yashikor 80/3.5 Fuji PN400N f11 1/300(Trimming)
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# by solalyn | 2009-11-05 19:06 | PROPOS | Comments(2)

ワガハイ、コンプリート。

こんばんは。たくです。

私事ですが、実は最近満願成就したんです。で、その夢とは、

「小4(11才)の時に両親に買ってもらった『吾輩は猫である(ポプラ社 世界の名作)』を読破する」

なんです。やりました。苦節22年・・あの起承転結のないエッセーとも日記ともつかない文章。20代前半、最後のアタックに失敗してからでさえ、早10年。

感無量・・とは思いませんでしたけど、この小説はある程度年齢を重ねてから読んだ方がいいんだな。今読めてよかったな。とは思いました。

とにかく、長生きはするもんだなあと。

「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。ありがたいありがたい。」


ではでは。

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DATA:LEICA M6 Summicron50/2 Kodak BW400CN f5.6 1/125
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# by solalyn | 2009-11-05 00:11 | PROPOS | Comments(0)

わたしたちののぞむものは

「私たちの孤独は、お互いの物質的な隔たりによっているのではなく、個々の内面の精神的な砂漠によるものなのだ。(中略)私たちは自分自身の心の泉を潤さなければならない。」

『海からの贈り物』 A.M.Lindberg

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DATA:LEICA M6 Summicron 50/2 Kodak BW400CN f2.8 1/60
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# by solalyn | 2009-11-04 23:54 | WORDS | Comments(2)