ってね。

 唐突ですが、ぼくは中島みゆきなら、「蕎麦屋」という曲が好きです。
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DATA:Leitz minolta CL M-Rokkor QF 40/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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# by solalyn | 2016-07-11 22:39 | PROPOS | Comments(5)

とどまれ。

 時々は、ありきたりなことばが、愛の言葉だったりすることもある。

「風邪、ひかないでくださいね」

「また会いましょうね」


なんてうつくしいんだろう。
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DATA:Olympus OM-1 M-Zuiko 35/2.8 Fuji Presto 400 f8 1/1000
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# by solalyn | 2016-07-03 01:20 | PROPOS | Comments(0)

大川べりを

 この上がりを見たとき、「猛スピードで母は」というタイトルの本を思い出した。

だれが書いた本なのか、どこで見かけたのか、読んだ本なのか、本屋で一瞥しただけなのか、そもそも本当に存在した本なのか。

でもまぁ、いいや。調べなくても。縁があればまたそのうちに。なければハイソレマデヨ。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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# by solalyn | 2016-06-23 20:56 | PROPOS | Comments(0)

"If you build it, he will come."

 いつも古くさいフィルムカメラをぶら下げているので、ときどき人に尋ねられることがある。

「なにを撮るんですか?」

そういうとき、答えに窮していったん口ごもってしまう。そして、結局はいいかげんに答えてしまうことが多い。

いやー、なんかまあこう、街をふらふらと。用事の合間にですね、云々。云々。

でもほんとうは、なにを撮るかはものすごくはっきりしているのだ。ただ、「それ」には名前がなく、いつ訪れるかもわかっていないだけで。
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DATA:Leitz minolta CL M-Rokkor QF 40/2 Kodak Tri-X 400 f5.6 1/250
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# by solalyn | 2016-06-09 23:13 | PROPOS | Comments(0)

光画

 80年前のレンズを通したひかりを、期限切れのプレスト400に焼き付ける。

いやはや。
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DATA:Contax Ⅱ Sonnar 5c.m./1.5 Fuji Neopan 400 Presto f8 1/250
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# by solalyn | 2016-05-31 02:23 | PROPOS | Comments(0)

ガブル。ガブル。

 使い始めて数年が経過したぼくのコンタクトレンズは、ここのところ装着してもずっと調子が悪かった。

(あー、劣化していくんだな、すべては)

などとP.K.ディック的な感傷に浸っていたある日、ふと思いついて左右を逆にはめてみた。


ただ逆にはめていただけだった。

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DATA:Leitz minolta CL M-Rokkor QF 40/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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# by solalyn | 2016-05-24 19:38 | PROPOS | Comments(0)

よすが

 そう遠くない未来の話、私がこの地上と分かれる日が来て、私の好きなシーンや形、たとえば暮れなずむ隅田川、青いウィーンの森、配偶者とのウィットに満ちた会話、首をのけぞらせて笑うガールフレンドの仕草など、こまごました地上の記憶と別れなくてはならなくなった時、私がカメラで記憶にとどめておきたいのは、ライカM型の両側がカーブした、あの丸みである。


― 田中長徳 『チョートクのカメラジャーナル No.3』 所収 「ライカ 今は仕事の道具 そして将来は地上の思い出?」 より ―
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DATA:Leitz minolta CL M-Rokkor QF 40/2 Kodak Tri-X 400 f2.8 1/30
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# by solalyn | 2016-05-07 01:20 | WORDS | Comments(0)

高貴な野良

 (略)若者が活力をもつためには、社会から馴致(じゅんち)されるな、ということである。古いことばでは、

「不羈(ふき。羈は手綱)」

という。手綱で制御されないという意味である。

ただし、この場合のむずかしさは、自分で自分の倫理を手製でつくらねばならないことである。しかも堅牢に、整然とである。でなければ、社会に負かされ、葬られる。

人間は大思想や社会によって馴致されて人間になるといいながら、じつは、古来、真に社会に活力を与え、前進させてきたのは、このような馴致されざるひとびとだった。


― 司馬遼太郎 『風塵抄 二』 所収 「飼いならし」 より ―
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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# by solalyn | 2016-04-16 17:13 | WORDS | Comments(0)

Fission or Fusion

イワタ君とトダさんをぶつけてみた。

うひょー。

たのしい四十代が待ってるなこりゃ。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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# by solalyn | 2016-04-09 01:23 | PROPOS | Comments(0)

ピエールのこと

まず最初に断っておくが、ピエールは変態で、日本人だ。

でも、この言い方はフェアじゃない。ピエールから見たら、ぼくのほうがよほど変態に見えただろう、と思う。なにしろその土曜日は近所のバーの年に一度の「セーラー服ナイト(第二回)」の日で、ぼくは前日にアマゾンで購入した、ビニールレザーでできた、体にぴったりとフィットするセーラー服を着て脚には網タイツを穿き、黒いロングブーツに亜麻色のセミロングのウィッグまで着けていたのだから。四十過ぎた中年男が、である。

まあとにかくそんなところでぼくらは初めて出会った。ぼくのピエールへの第一印象は最悪だった。あたりかまわず写真を撮りまくり、大声で笑う。

(なんて野郎だ。俺はぜったいに口を利くまい)

ビニールレザー(パット入り)に包まれた胸のうちで、ぼくはカウンターで固くそう決意した。

だがそのあと、みんなでフレンドリーに行こうぜ!という感じの知人(みなさんの周りにもかならずいらっしゃるはずだ。もしもご自分がそうだとおっしゃる方がいらっしゃるのなら、ご無礼、ご無礼)に拉致され、テーブル席に移動した。はじめはお互い離れていたのだが、まあああいう席では並び順なんてどんどんシャッフルされていくもので、何かの拍子にぼくと彼はテーブルを挟んで向かい合う形になった。

彼が写真展(その近所のバーはギャラリーもやっているのだ)の作家さんに話しかけているのを、聞くとはなしに聞いていた。

作家さんのプリントを買った?へえ、結構ですな。


そのあとだった。彼は続けてロバート・メイプルソープのプリントも今日買ってきたのだ、と大声で言った後で、壁面を飾る作家さんの作品の一点をまっすぐ指さしながら、たしかこう言ったのだ。

「ぼくにとっては、メイプルソープも、○○さんのプリントも同じ価値です。どちらも本物で、うつくしい」

そのことばに驚いて彼の顔を見ると、今までとまったくちがう目をしていた。熱情で、輝いていた。


ああ、見つけた。本物の人間だ、こいつは。


そう思ったぼくはすぐに彼となかよくなり、ふざけ散らしながらたくさん酒を飲み、ぼくは彼を「ピエール」と名付け、彼はぼくを「ビルマ」と名付けた。ぼくが坊主頭だったからだ。

お互いのその安直さがうれしくて、ぼくらは意味もなくお互いの名前を連呼してはゲラゲラ笑った。夜が更けていった。
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DATA:Contax Ⅱ Sonnar 5c.m./1.5 Kodak Tri-X 400 f2.5 1/50
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# by solalyn | 2016-03-08 02:23 | PROPOS | Comments(2)