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味わい

アメリカの道路沿いは朝食の天国だとさえ言えるかもしれない。ただし一点だけ欠けている。たまに「自家製ソーセージ」とか「自家製ハム・ベーコン」とか「産みたて卵」とかいう看板を見かけると、私は車を停めて買い込んだものである。そして自分で朝食を作り自分でコーヒーを入れてみると、違いはすぐにはっきりと表れた。産みたて卵は養鶏場で生産されて冷蔵された色の薄い卵とはまるで違った味がする。自家製ソーセージは旨味があって味が濃く、スパイスがぴりっときいている。そして私のコーヒーはワインのように濃厚で幸せな味わいである。私が見てきたアメリカは、衛生を優先するあまり味わいを失っているとはいえないだろうか。

そして― 味覚を含めた我々の感覚神経は、ただ感じるだけではなく傷つきやすくもある。味わいを楽しむ感覚というのはなくなりつつあり、強い味や鋭い味や変わった風味などは、疑いと嫌悪を招くから排除されているのではなかろうか?

― 『チャーリーとの旅』 ジョン・スタインベック 竹内 真:訳 より ―

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by solalyn | 2013-02-22 00:18 | WORDS | Comments(0)

かとる・せぞ~ん

冬には夏の日差しが思い出せない。

夏になると今度は冬の寒さが遠のく。

でも、春とか秋はなんとなーく、年中思い出せる。気がする。

あくまで気がするだけですけれども。


まあ、いいか。ではでは。

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by solalyn | 2013-02-19 01:40 | PROPOS | Comments(2)

ゆるすということ

カエサルよりキケロへ

私をよく理解してくれているあなたの言うことだから、私の振る舞いにはあらゆる意味での残忍性が見られないというあなたの言葉は、信用されてしかるべきだろう。

あのように振舞ったこと自体ですでに私は満足しているが、あなたまでがそれに賛意を寄せてくれるとは、満足を越えて喜びを感ずる。

私が自由にした人々が再び私に剣を向けることになるとしても、そのようなことには心を煩わせたくない。何ものにもまして私が自分自身に課しているのは、自らの考えに忠実に生きることである。だから、他の人々も、そうあって当然と思っている。


- 塩野七生『ローマ人の物語(5)ユリウス・カエサル-ルビコン以後-』より -
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by solalyn | 2013-02-08 00:36 | WORDS | Comments(0)

スピカ

夜明けだ

一面の群青色だった空に 茜色が差し込まれてひろがってゆく

星が見えている

彼女が 星について話している

スピカについて話している

「『スピカ』って、きれいな名前だよね」

ぼくがそういうと きれいに笑った


ファミレスで一晩中

他愛もない話をたくさん そうでもない話をちょっぴりして

そうして帰り際に店を出て空を見上げたんだ

そうしてぼくらは別れた

しばらくしてから届いた彼女からの便りにはこう書いてあった

「お互い生き延びましょうね」って


夜明けだ

一面の群青色だった空に 茜色が差し込まれてひろがってゆく

星が見えている

彼女が 星について話している

スピカについて話している

「『スピカ』って、きれいな名前だよね」

ぼくがそういうと きれいに笑った


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by solalyn | 2013-02-04 01:09 | LYRICS | Comments(2)