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ODUの坂道

 先程、はじめて小津安二郎監督の『東京物語』を(アマゾンプライムで)観た。笠智衆と東山千栄子演じる老夫婦が、歩き疲れて寛永寺の旧本坊表門の前で小休止した次のシーンは跨線橋。ゆっくりと坂道を下る二人は、途中欄干越しに東京の街を遠望する。その欄干の模様を見てはっとした。声が出た。

ああ、鶯谷の跨線橋だ。凌雲橋だ。

線路際までびっしりとビルが密生している現在では、もう欄干から東京のロングショットを見ることはできない。1953年の夏に、夕暮れ前の日盛りの中を笠さんたちがゆっくり下った坂道を、2017年の冬の朝の斜光線を浴びて自転車がゆっくり上ってゆく。

結論 原節子:ほんとうにうつくしい。杉村春子:異次元のうまさ。笠智衆:神様。小津:神様の神様。
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DATA:Leica M6 Summicron 50/2 Kodak Tri-X 400 f8 1/1000
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by solalyn | 2017-02-14 00:46 | PROPOS | Comments(0)
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