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片岡義男に首ったけ

ぼくは十年ほど前から片岡義男の愛読者だ。

単純に、ファンだ、と言い換えてもいいかもしれない。

当時、ブックオフの105円コーナーで、赤い背表紙の古い角川文庫(表紙が素敵な写真のヤツだ。十年前はまだまだたくさんあったのだ)を買いあさったものだ。

彼の作品のなにが魅力か。一言では言い表せないが、ぼくは彼の付けるタイトルが、とてもすきだ。

すきなものを思いつくまま列記してみる。


友よ、また逢おう

スローなブギにしてくれ

彼のオートバイ、彼女の島

人生は野菜スープ

ボビーに首ったけ

波乗りの島

マーマレードの朝

愛してるなんて とても言えない

いい旅を、と誰もが言った

ときには星の下で眠る

味噌汁は朝のブルース

俺のハートがNOと言う

and I Love Her

Ten Years After

彼女が風に吹かれた場合

美人物語

こちらは雪だと彼女に伝えてくれ

B面の最初の曲

さっきまで優しかった人

彼らがまだ幸福だった頃

ラストシーンの出来ばえ

私は彼の私

嘘はほんのり赤い

あの影を愛した


日本のバブルはなにも生まなかったという人がいたら、ぼくはこう答えるだろう。

「ぼくはそうは思いませんね。片岡義男を生みだすことができたのですから」

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DATA:Minolta CLE M-Rokkor 28/2.8 Ilford XP-2 Super f8 AE
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by solalyn | 2012-10-09 03:31 | PROPOS | Comments(4)
Commented by ital at 2012-10-09 11:55 x
バブル経済と片岡義男氏のあいだに相関関係は全く無い、と僕は思うのだけれど。いろんな考え方があるもんだね。
Commented by solalyn at 2012-10-10 01:23
italさん江

はじめまして。まずは数ある中から拙ブログをお読みいただき、ありがとうございます。

サイトも拝見させていただきました。すごいですね。ぼくのようなにわかファンにはたいへんありがたいページでした。

ご指摘の件は…そうですね。アメリカのジャズエイジにフィッツジェラルドの小説が花開いたように、日本のバブルエイジを見渡したときに、ぼくは片岡さんが思い浮かんだ、というだけのことです。でも、村上春樹を挙げるひとの方が多いでしょうけれども(笑)まあ、私見ですのでご寛恕のほどをお願いします。
Commented by ital at 2012-11-09 11:55 x
バブルの前から知っていて、それが儚くも崩壊したいまも読み続けている者としては、「日本のバブルが片岡義男を生み出した」って言い方がどうもしっくりこないんだ。でも、長く読んでいるからといって、正しく理解しているとは限らないから、いろんな見方があるのを知るのは楽しです。

「相関関係は無い」と書いたけど、彼もバブルを通過した者のひとりとして、あの時代には、それこそあらゆる文章を大量に書いた。そのこと自体はかなり特殊な経験になっているとは思います。
Commented by solalyn at 2012-11-14 01:56
ご返信ありがとうございます。

そうですね。事物の単純化は、ぼくにとって一長一短なんだなあ、と感じました。ご意見を伺えて興味深かったです。

あの、日本の歴史上、空前絶後の十年間の振る舞い方に、それぞれの作家の個性が出ている気がして、その辺りも個人的には興味が尽きないです。
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